Yu-Run記

郵趣(切手・風景印など)とランニング・マラソンのブログです

【JUMP】1/11・第58回HBCカップ、選手応援

イメージ 1

2016年1月11日(月・祝)、北海道札幌市中央区・宮の森シャンツェ(ジャンプ場)で開催の第58回HBCカップジャンプを観戦。ジャンプ選手全員の応援をしました。
1959年から始まったHBCカップジャンプ、第1回から昨年の第57回までずっと大倉山で開催で、今回も当初は大倉山開催と発表していましたが、急きょ宮の森開催に変更。特に公表はされていませんが、女子ワールドカップで歴代トップ・32勝の高梨沙羅選手が翌週の宮の森でのワールドカップ出場に備え、あえて助走スピードが速くなるラージヒルの大会出場は見合わせる方針のため、主催者サイドが高梨選手の大会出場させようと、会場を大倉山から宮の森に変更…というのが真相のようです。高梨選手が出場となれば、テレビのスポンサーも多くつきますし、視聴率も上がりますので、ある意味当然の判断ともいえますが、それだけ今の日本スキージャンプは高梨選手中心に回っているということですね。
で、HBCカップは国内大会唯一のノックアウト方式。まず1本飛んで男子は上位8人、女子は上位4人のみが次のラウンドで飛ぶことができ、準決勝で男子は8位vs1位、7位vs2位、6位vs3位、5位vs4位、女子は4位vs1位、3位vs2位がそれぞれ1本勝負で対決。その対決に勝った男子4人、女子2人が決勝で1本勝負で優勝を争う…というシステム。
風が不安定な中、女子は1位高梨沙羅選手(クラレ)(98.5m、131.0点)、2位伊藤有希選手(土屋ホーム)(93.0m、120.0点)、3位勢藤優花選手(北海道メディカルスポーツ専門学校)(86.5m、103.5点)が順当に準決勝進出を決めるも、4位は私が観戦した昨年、名寄での吉田杯で優勝の渡邉陽選手(北海道・札幌日大高)(85.0m、101.0点)が昨日・TVh杯優勝の岩渕香里選手(松本大)(85.0m、100.5点)をわずか0.5点差で上回り4位に入る番狂わせ。
男子は1位が強めの向かい風を活かして飛距離を伸ばした渡部陸太選手(日大)(97.5m、130.5点)。2日連続2位の伊藤大貴選手(雪印メグミルク)が2位(95.5m、126.5点)につけ、2連勝中の葛西紀明選手(土屋ホーム)は向かい風がない中で飛距離を伸ばせず、7位タイ(90m、114.0点)。7位が2人ですが、この場合、あとで飛んだ選手(Bib番号の大きい選手)が上位という位置づけになるため、葛西選手は7位…よって、準決勝で2日連続優勝&2位の葛西選手vs伊東選手というなんとももったいない対決。つまりどちらかが決勝へ行けないわけです。
女子の準決勝。第1戦は勢藤選手vs伊藤選手。勢藤選手が81mと距離を伸ばしきれなかったものの、伊藤選手は80mと勢藤選手を上回ることができず、まず勢藤選手が決勝進出。第2戦は渡邉選手vs高梨選手。渡邉選手は83mと先ほど準決勝第1戦で飛んだ2人よりも大きなジャンプをするも、高梨選手にプレッシャーをかけることはできず。で、高梨選手は順当にK点超えの94.5mを飛び、決勝進出。決勝戦は2人とも上川中出身の同学年、幼なじみ対決です。
男子の準決勝。注目は葛西選手vs伊東選手。先に葛西選手が飛ぶも、風に恵まれず、85mと失速。伊東選手が楽に飛べる状況となり、準決勝ラウンドの最長不倒、95mと楽々K点超えのジャンプをして圧勝。このほか決勝進出はこちらも昨年、名寄の吉田杯で優勝の山田勇也選手(スポーツアカデミー北海道)、2日前の雪印メグミルク杯3位の伊藤謙司郎選手(雪印メグミルク)、高校生で今春に葛西選手兼監督と姉・伊藤有希選手のいる土屋ホームに入社予定の伊藤将充選手(北海道・下川商業高)となりました。
女子の決勝戦、先に飛んだ勢藤選手は緊張もあってか、76.0m(81.0点)と距離を伸ばせず。そのあとに飛んだ高梨選手は女子のジャンプ台記録にあと50cmに迫る99.0m(130.0点)まで距離を伸ばして、49点差の圧勝。
男子の決勝戦。最初に飛んだ伊藤将充選手がいきなり96.0m(127.5点)であとに飛ぶ3人に大きなプレッシャーをかける。2番目に飛んだ伊藤謙司郎選手はK点オーバーも93.0m(121.5点)で優勝争いから脱落。3番目に飛んだ唯一「いとう」姓でない山田選手が97.0m(131.0点)と伊藤将充選手を抜いてトップに。優勝賞金100万円を手にしたか…と思ったものの、ラスト・伊東選手がヒルサイズオーバーの101.0m(140.5点)。テレマークも決め、飛型点も満点の20点を出す審判員もいる圧巻のジャンプで、2日連続2位のうっぷんを晴らす2016年初勝利。このHBCカップでは札幌五輪金メダリスト・笠谷幸生選手に並ぶ通算4勝目となりました。
伊東選手の優勝インタビューのコメントで、いつもはラージヒルでの大会ということで、飛び慣れてない台での大会にとまどった、と本音をチラッと出しました。大会関係者に対しての「チクリ」は伊東選手らしいところですね。
来週は1月16、17日の2日間、この宮の森で女子のワールドカップジャンプ開催。2日前の雪印メグミルク杯、この日のHBCカップでの高梨選手のジャンプを見る限り、風の条件で大きく差が出ない限り、高梨選手の優勝はかなり可能性大というところでしょう。2日とも応援します。