2016年1月31日(日)、2016大阪ハーフマラソンに出場。1時間21分09秒(陸連登録者155位、総合166位)で完走しました。
距離/スプリット(5kmラップ)[1kmペース]心拍/分ピッチ/歩幅(cm)
05km 0:19:01(19:01)[3:48]163,195,133
10km 0:38:07(19:06)[3:49]167,197,130
15km 0:57:19(19:12)[3:50]168,199,131
20km 1:16:44(19:25)[3:53]169,197,132
Finish 1:21:09(4:25)[4:01]171,196,135
(平均ペース3分50秒8,平均心拍数167,平均分ピッチ197,平均歩幅132cm)
05km 0:19:01(19:01)[3:48]163,195,133
10km 0:38:07(19:06)[3:49]167,197,130
15km 0:57:19(19:12)[3:50]168,199,131
20km 1:16:44(19:25)[3:53]169,197,132
Finish 1:21:09(4:25)[4:01]171,196,135
(平均ペース3分50秒8,平均心拍数167,平均分ピッチ197,平均歩幅132cm)
大阪ハーフマラソンは大阪国際女子マラソンと当時スタート。2006年から開催(当時は「大阪市民ハーフマラソン」。2008年から現名称)で、今年で11回目。私は2014年から3年連続出場です。
スタート時刻は大阪国際女子マラソンと同じ12時10分。レース2日前、1月29日(金)夜に大阪入り。翌日の1月30日(土)は「スルッとKANSAI2days」(フリー切符、2日間有効・4000円)を利用し、ゆうゆう窓口のある郵便局を中心とした郵便局巡りで約25km走行。それも駅の階段の上り下りを頻繁に(当然駆け足で!)したため、レース当日朝、太ももはかなり張っている状態。それでも走りに大きな影響はなし。ホッ。
レース当日の天気は晴天。気温も10度を超える予報。寒いとカラダが動かなくなる私にとって、これくらいの気温なら大丈夫(15度くらいが適温ですが)。宿泊しているホテルからスタート地点まで約3kmの距離なので、ジョグ(走り)移動。途中からハーフマラソンの折り返し地点からスタート地点そばの集合地点までコースの下見を兼ねた移動。折り返し地点のコーンが北浜東郵便局敷地に置かれていました(折り返し地点は北浜東郵便局から少し東側(手前))。そして集合地点は大阪城公園内ということで、大阪城も遠目から撮影。
11時30分集合。そのあと集合地点からスタート地点までかなり離れており、ゆっくりと移動。今回のレースでは今夏のリオ五輪の女子マラソン代表・伊藤舞選手(大塚製薬所属)、2004年アテネ五輪の女子マラソン金メダリスト、女子マラソン日本記録保持者の野口みずき選手(シスメックス所属)が参加と非常に豪華なメンバー。女子のフルマラソンとの同時開催で、ハーフに有力選手が出場するのは非常に異例。伊藤選手はスピード練習の一環、野口選手も3月の名古屋ウィメンズマラソンに向けたステップの出場と五輪開催年だからこその感じです。
12時10分スタート。いつもなら最初の1kmで4分以上かかるところ、3分54秒で通過。スタートのロス6秒を除けば3分48秒。無理なく走って、いきなり1時間20分のペース。筋肉痛だった足も問題なし。最初は無理なく、リズム良く走ることを心がける。
折り返し(3.4km)の手前、伊藤選手や野口選手とすれ違う。折り返し前は西進で西風の向かい風を受けていましたが、折り返し後は東進で追い風に。5km通過は19分01秒。キロ3分48秒ペース。目標の1時間20分台どころか、ペースを維持できれば1時間19分台も狙えるペース。
6km手前で玉造筋を南進。午前中は北寄りの風で、そのままなら追い風でしたが、スタートした後、向きをやや南寄りに変わってしまい、少し風を受ける状況ながら、キロ3分50秒を切るペースを維持。
勝山通で左折した直後の10km通過は38分07秒。この5kmは19分06秒。キロ3分49秒ペース。このままなら1時間20分台は確実。終盤にペースを上げられれば、1時間19分台もいける状況は変わらず。このあと大阪国際女子マラソンの先頭集団とすれ違う。2013年モスクワ世界陸上の女子マラソン銅メダリスト、ハーフの日本記録保持者の福士加代子選手、2012年ロンドン五輪の女子マラソン代表の重友梨佐選手ははペースメーカーといっしょに先頭集団を走行。そのあと11km過ぎの今里筋で右折したところで、札幌のマラソン仲間の女子選手を見かけ、手を上げて合図を送る。そのランナー仲間とはレース2日前の朝、出発前の札幌で通勤途中、偶然にすれ違う「予行練習」(笑)。
14km手前で松虫通を右折し。15km通過は57分19秒。この5kmは19分12秒。キロ3分50秒ペース。ここまでは順調でしたが、松虫通で西進ということで、向かい風を受ける状況になり、ペースが3分55秒~4分00秒に少しダウン。
16km手前であびこ筋を左折。あとは長居公園まで約2.5kmを一直線。1時間20分台のゴールに向け、キロ3分50秒までペースを戻す。長居公園に入り、公園内約2kmを走行。ここからが頑張りどころですが、ペースがキロ4分近くになってしまう。
20km通過は1時間16分44秒。この5kmは19分25秒。キロ3分53秒ペース。1時間20分台でゴールするにはキロ3分52秒ペースが必要。しかし西進で向かい風を受ける中、ペースを上げられず。競技場に入り、約300m走ってフィニッシュ。タイムは1時間21分09秒。ラスト1.0975kmは4分25秒。キロ4分01秒ペースとペースが落ちてしまい、3年振りの1時間20分台はお預け。15~20kmの速いペース走ができていなかったので、終盤にスタミナ切れした感覚です。速い走りを終盤まで押していけたので、そのあとのレースにつながると思います。
今までの大阪ハーフマラソンの記録・順位です。
2014年1:22:20(陸連154位/872人)[総合193位/4087人]
2015年1:23:55(陸連203位/909人)[総合237位/3984人]
2016年1:21:09(陸連155位/953人)[総合166位/4121人]
スタート時刻は大阪国際女子マラソンと同じ12時10分。レース2日前、1月29日(金)夜に大阪入り。翌日の1月30日(土)は「スルッとKANSAI2days」(フリー切符、2日間有効・4000円)を利用し、ゆうゆう窓口のある郵便局を中心とした郵便局巡りで約25km走行。それも駅の階段の上り下りを頻繁に(当然駆け足で!)したため、レース当日朝、太ももはかなり張っている状態。それでも走りに大きな影響はなし。ホッ。
レース当日の天気は晴天。気温も10度を超える予報。寒いとカラダが動かなくなる私にとって、これくらいの気温なら大丈夫(15度くらいが適温ですが)。宿泊しているホテルからスタート地点まで約3kmの距離なので、ジョグ(走り)移動。途中からハーフマラソンの折り返し地点からスタート地点そばの集合地点までコースの下見を兼ねた移動。折り返し地点のコーンが北浜東郵便局敷地に置かれていました(折り返し地点は北浜東郵便局から少し東側(手前))。そして集合地点は大阪城公園内ということで、大阪城も遠目から撮影。
11時30分集合。そのあと集合地点からスタート地点までかなり離れており、ゆっくりと移動。今回のレースでは今夏のリオ五輪の女子マラソン代表・伊藤舞選手(大塚製薬所属)、2004年アテネ五輪の女子マラソン金メダリスト、女子マラソン日本記録保持者の野口みずき選手(シスメックス所属)が参加と非常に豪華なメンバー。女子のフルマラソンとの同時開催で、ハーフに有力選手が出場するのは非常に異例。伊藤選手はスピード練習の一環、野口選手も3月の名古屋ウィメンズマラソンに向けたステップの出場と五輪開催年だからこその感じです。
12時10分スタート。いつもなら最初の1kmで4分以上かかるところ、3分54秒で通過。スタートのロス6秒を除けば3分48秒。無理なく走って、いきなり1時間20分のペース。筋肉痛だった足も問題なし。最初は無理なく、リズム良く走ることを心がける。
折り返し(3.4km)の手前、伊藤選手や野口選手とすれ違う。折り返し前は西進で西風の向かい風を受けていましたが、折り返し後は東進で追い風に。5km通過は19分01秒。キロ3分48秒ペース。目標の1時間20分台どころか、ペースを維持できれば1時間19分台も狙えるペース。
6km手前で玉造筋を南進。午前中は北寄りの風で、そのままなら追い風でしたが、スタートした後、向きをやや南寄りに変わってしまい、少し風を受ける状況ながら、キロ3分50秒を切るペースを維持。
勝山通で左折した直後の10km通過は38分07秒。この5kmは19分06秒。キロ3分49秒ペース。このままなら1時間20分台は確実。終盤にペースを上げられれば、1時間19分台もいける状況は変わらず。このあと大阪国際女子マラソンの先頭集団とすれ違う。2013年モスクワ世界陸上の女子マラソン銅メダリスト、ハーフの日本記録保持者の福士加代子選手、2012年ロンドン五輪の女子マラソン代表の重友梨佐選手ははペースメーカーといっしょに先頭集団を走行。そのあと11km過ぎの今里筋で右折したところで、札幌のマラソン仲間の女子選手を見かけ、手を上げて合図を送る。そのランナー仲間とはレース2日前の朝、出発前の札幌で通勤途中、偶然にすれ違う「予行練習」(笑)。
14km手前で松虫通を右折し。15km通過は57分19秒。この5kmは19分12秒。キロ3分50秒ペース。ここまでは順調でしたが、松虫通で西進ということで、向かい風を受ける状況になり、ペースが3分55秒~4分00秒に少しダウン。
16km手前であびこ筋を左折。あとは長居公園まで約2.5kmを一直線。1時間20分台のゴールに向け、キロ3分50秒までペースを戻す。長居公園に入り、公園内約2kmを走行。ここからが頑張りどころですが、ペースがキロ4分近くになってしまう。
20km通過は1時間16分44秒。この5kmは19分25秒。キロ3分53秒ペース。1時間20分台でゴールするにはキロ3分52秒ペースが必要。しかし西進で向かい風を受ける中、ペースを上げられず。競技場に入り、約300m走ってフィニッシュ。タイムは1時間21分09秒。ラスト1.0975kmは4分25秒。キロ4分01秒ペースとペースが落ちてしまい、3年振りの1時間20分台はお預け。15~20kmの速いペース走ができていなかったので、終盤にスタミナ切れした感覚です。速い走りを終盤まで押していけたので、そのあとのレースにつながると思います。
今までの大阪ハーフマラソンの記録・順位です。
2014年1:22:20(陸連154位/872人)[総合193位/4087人]
2015年1:23:55(陸連203位/909人)[総合237位/3984人]
2016年1:21:09(陸連155位/953人)[総合166位/4121人]
フィニッシュ後、荷物を受け取り、すぐに着替えをして、地下鉄長居駅から天王寺駅乗換でJR桃谷駅へ行き、すぐそばの大阪国際女子マラソンコース沿いでの選手応援。32km地点過ぎ…ちょうど残り10kmで、ここから頑張りどころの場所です。到着時、フィニッシュタイム2時間45分前後の選手が通過。そのあとマラソン仲間が通過し、声をかけて激励したあと、また桃谷駅に戻り、天王寺駅乗換で長居駅に戻り、ヤンマースタジアム長居のフィニッシュ地点でマラソン仲間のフィニッシュシーンを無事デジカメ撮影。
気象条件が良かったので、サブスリー(3時間切り)の選手は81人(2014年74人、2015年71人)。素晴らしい走りをたっぷり見られて感動。本当にマラソン応援は刺激になり、頑張る活力となりますので、やめられないですね。
大阪国際女子マラソンのレースは福士選手が2時22分17秒で優勝。このタイムは日本陸連が設定したリオ五輪派遣の選考条件の1番目の優先順位をクリアとなりました。しかし、名古屋でもこのタイムをクリアする選手が出てくる可能性があり、基準をクリアした選手の中から既に内定済の伊藤選手を除く2名を選出となるため、今回の結果で自動的に五輪出場決定とはなりません。
ただし、現実的に2時間22分30秒をクリアする選手が名古屋で2人以上出てくる可能性は低いと思われ、福士選手の女子マラソンでの五輪出場はほぼ決定的でしょう。
そして北海道の選手では、実業団選手を除いて、2時間48分31秒(27位)の選手が最速。このランナーの1人前、2人前でフィニッシュしたランナーはともに北海道マラソンで優勝したことのある選手。そして、前半1時間25分13秒、後半1時間23分18秒と後半が前半より2分近く速いネガティブスプリット。後半のタイムならこちらも北海道マラソン優勝者の渡辺裕子選手(エディオン所属、15位・2時間37分55秒、後半1時23分48秒)より速いです。さらに40kmからフィニッシュまでの2.195kmは8分21秒(キロ3分48秒ペース)は全選手中7位。10位以下の選手で最速です。序盤、先頭集団にいた5位・重友梨佐選手(天満屋所属、2時間30分40秒、ラスト2.195km9分23秒)、6位・加藤岬選手(九電工所属、2時間31分04秒、ラスト2.195km8分55秒)より速いです。
私のランナー仲間のひとりも2時間53分49秒(38位)、集団はややペースが落ちるも、ラスト2.195kmは8分58秒(キロ4分05秒ペース)としっかり追い込んで9分切り。さすがです。テレビ中継で話題になったネクストヒロイン枠で出場の福内櫻子選手(40位・2時間54分00秒、ラスト2.195km10分09秒)に先着です。
ラストだけでみれば、軒並み実業団所属選手や大学選手より市民ランナーが速い状況は、市民ランナーのトップ選手の方が自分のペースを終盤までしっかり守って走れている、つまり「身の丈」走法です。30kmまでならそれなりのスピードで走れても、そこから先から急に大幅なペースダウンをしているようなら、「30km走+12kmジョグ」で、マラソンレースをしたとは言えません。その点、2位に入った堀江美里選手(ノーリツ所属)は最初から先頭集団につくことはせず、25km地点で先頭集団にいた竹中理沙選手(資生堂所属)と4分23秒差と約1250mの大差がついていたにもかかわらず、そこから竹中選手のペースが落ち、堀江選手は序盤からのペース(キロ3分30秒前後)を維持。35kmでも3分08秒差がありながら、35~40kmで一気に2分33秒縮めて40km地点で35秒差。それでも約160m差と通常なら残り2kmちょっとで追い付きづらい差ですが、41km手前で逆転。結局、竹中選手は堀江選手と54秒差の3位(2時間29分14秒)。ラスト2.195kmはら9分06秒(キロ4分09秒ペース)と前述の北海道の市民ランナー2人より遅い状況。堀江選手は2時間28分20秒で、前半
1時間14分07秒、後半1時14分13秒と後半の落ち込みは全くなし。竹中選手は前半1時間10分27秒、1時間18分47秒と後半が前半より8分20分も落ち込んでしまう走り。日本陸連や陸上関係者は前半に先頭集団にいた選手を「積極的な走り」として評価する風潮がありますが、後半にガクンとペースが落ち、ジョグみたいなスピードになるようでは意味が全くないです。強いて言えば「この走りは失敗レースで、二度とこのようなレース展開をしない」というスタンスでいくなら意味は多少あると思います。ただし、何度も同じパターンで後半大失速しているようでは学習能力がないと言いたくもなります。これも所属監督からの指示で「走らされて」いて、自分で考えてレースをつくっていく走りが欠落しているということでしょう。実業団所属の選手のほとんどはそういう状況に思えます。その点、市民ランナーは一部の選手はランニングクラブ所属でコーチ的な役割の方からの指導がありますが、大半は走っている本人が「監督」。自分と向き合って、レースをしているからこそ、序盤で本人にとって速すぎるペースで入り、後半失速するランナーがそんなにいないのです。
マラソンは確かに相手との勝負という側面もありますが、まずはタイム競技。いかに今の状態でベストパフォーマンスを出して、そのときの最速タイムを出すか…その結果として相手との順位づけがされる、という感覚があってもいいと思います。終盤、大幅にペースが落ち込んでいれば、そもそも今の時点のベストパフォーマンスを出しているとはとても言えない状況。前半から先頭集団にいて、後半粘り込む…というのが「美学」と思っているなら、妄想です。少なくともオリンピックや世界陸上でケニア勢やエチオピア勢と力の差がある以上、そんな走りをしている限り、メダルの可能性はほぼなしです。その走りがOKなのは、日本陸女子選手ならスピードのある福士選手だけですね。
前半は自分のペースをとにかく守り、終盤にそのペースを維持、余力があればペースアップ…というのが本来のマラソンの「鉄則」。もし自己ベストが前半飛ばして、後半失速も粘ったものなら、前半にもう少し抑えていけば、後半の落ち込みが最小限に食い止め、もっと速いタイムで走れると思います。
…と、またまたマラソン論について熱く語ってしまいました。これは走ったことのある方にしかわからないことかな、と思います。
気象条件が良かったので、サブスリー(3時間切り)の選手は81人(2014年74人、2015年71人)。素晴らしい走りをたっぷり見られて感動。本当にマラソン応援は刺激になり、頑張る活力となりますので、やめられないですね。
大阪国際女子マラソンのレースは福士選手が2時22分17秒で優勝。このタイムは日本陸連が設定したリオ五輪派遣の選考条件の1番目の優先順位をクリアとなりました。しかし、名古屋でもこのタイムをクリアする選手が出てくる可能性があり、基準をクリアした選手の中から既に内定済の伊藤選手を除く2名を選出となるため、今回の結果で自動的に五輪出場決定とはなりません。
ただし、現実的に2時間22分30秒をクリアする選手が名古屋で2人以上出てくる可能性は低いと思われ、福士選手の女子マラソンでの五輪出場はほぼ決定的でしょう。
そして北海道の選手では、実業団選手を除いて、2時間48分31秒(27位)の選手が最速。このランナーの1人前、2人前でフィニッシュしたランナーはともに北海道マラソンで優勝したことのある選手。そして、前半1時間25分13秒、後半1時間23分18秒と後半が前半より2分近く速いネガティブスプリット。後半のタイムならこちらも北海道マラソン優勝者の渡辺裕子選手(エディオン所属、15位・2時間37分55秒、後半1時23分48秒)より速いです。さらに40kmからフィニッシュまでの2.195kmは8分21秒(キロ3分48秒ペース)は全選手中7位。10位以下の選手で最速です。序盤、先頭集団にいた5位・重友梨佐選手(天満屋所属、2時間30分40秒、ラスト2.195km9分23秒)、6位・加藤岬選手(九電工所属、2時間31分04秒、ラスト2.195km8分55秒)より速いです。
私のランナー仲間のひとりも2時間53分49秒(38位)、集団はややペースが落ちるも、ラスト2.195kmは8分58秒(キロ4分05秒ペース)としっかり追い込んで9分切り。さすがです。テレビ中継で話題になったネクストヒロイン枠で出場の福内櫻子選手(40位・2時間54分00秒、ラスト2.195km10分09秒)に先着です。
ラストだけでみれば、軒並み実業団所属選手や大学選手より市民ランナーが速い状況は、市民ランナーのトップ選手の方が自分のペースを終盤までしっかり守って走れている、つまり「身の丈」走法です。30kmまでならそれなりのスピードで走れても、そこから先から急に大幅なペースダウンをしているようなら、「30km走+12kmジョグ」で、マラソンレースをしたとは言えません。その点、2位に入った堀江美里選手(ノーリツ所属)は最初から先頭集団につくことはせず、25km地点で先頭集団にいた竹中理沙選手(資生堂所属)と4分23秒差と約1250mの大差がついていたにもかかわらず、そこから竹中選手のペースが落ち、堀江選手は序盤からのペース(キロ3分30秒前後)を維持。35kmでも3分08秒差がありながら、35~40kmで一気に2分33秒縮めて40km地点で35秒差。それでも約160m差と通常なら残り2kmちょっとで追い付きづらい差ですが、41km手前で逆転。結局、竹中選手は堀江選手と54秒差の3位(2時間29分14秒)。ラスト2.195kmはら9分06秒(キロ4分09秒ペース)と前述の北海道の市民ランナー2人より遅い状況。堀江選手は2時間28分20秒で、前半
1時間14分07秒、後半1時14分13秒と後半の落ち込みは全くなし。竹中選手は前半1時間10分27秒、1時間18分47秒と後半が前半より8分20分も落ち込んでしまう走り。日本陸連や陸上関係者は前半に先頭集団にいた選手を「積極的な走り」として評価する風潮がありますが、後半にガクンとペースが落ち、ジョグみたいなスピードになるようでは意味が全くないです。強いて言えば「この走りは失敗レースで、二度とこのようなレース展開をしない」というスタンスでいくなら意味は多少あると思います。ただし、何度も同じパターンで後半大失速しているようでは学習能力がないと言いたくもなります。これも所属監督からの指示で「走らされて」いて、自分で考えてレースをつくっていく走りが欠落しているということでしょう。実業団所属の選手のほとんどはそういう状況に思えます。その点、市民ランナーは一部の選手はランニングクラブ所属でコーチ的な役割の方からの指導がありますが、大半は走っている本人が「監督」。自分と向き合って、レースをしているからこそ、序盤で本人にとって速すぎるペースで入り、後半失速するランナーがそんなにいないのです。
マラソンは確かに相手との勝負という側面もありますが、まずはタイム競技。いかに今の状態でベストパフォーマンスを出して、そのときの最速タイムを出すか…その結果として相手との順位づけがされる、という感覚があってもいいと思います。終盤、大幅にペースが落ち込んでいれば、そもそも今の時点のベストパフォーマンスを出しているとはとても言えない状況。前半から先頭集団にいて、後半粘り込む…というのが「美学」と思っているなら、妄想です。少なくともオリンピックや世界陸上でケニア勢やエチオピア勢と力の差がある以上、そんな走りをしている限り、メダルの可能性はほぼなしです。その走りがOKなのは、日本陸女子選手ならスピードのある福士選手だけですね。
前半は自分のペースをとにかく守り、終盤にそのペースを維持、余力があればペースアップ…というのが本来のマラソンの「鉄則」。もし自己ベストが前半飛ばして、後半失速も粘ったものなら、前半にもう少し抑えていけば、後半の落ち込みが最小限に食い止め、もっと速いタイムで走れると思います。
…と、またまたマラソン論について熱く語ってしまいました。これは走ったことのある方にしかわからないことかな、と思います。